今日聴いたもの

アクトレス・ミラクルバイブル / 新藤恵美・林マキ・高沢順子
ソニーのオーダーメイドファクトリーから出た、三人の女優が'70年前後に吹き込んだシングルのAB面曲編集盤。目当ては新藤恵美が歌うレアな筒美京平作品「口笛吹いて/あなたの嘘」と「ホットなホットなお年頃/あした泣けばいい」だったんだけど、どちらのシングルもちょっと地味な印象かな。ファズがうなる一人GS歌謡の"あなたの嘘"や"シュガータウンは恋の町"を下敷きにしたような"ホットなホットなお年頃"とか悪くはないんだけど、アッパーなホーンアレンジとベースラインも最高な"美しきチャレンジャー"の突き抜けた疾走感の前では完全に霞んでしまう感じ。
林マキも、寺内タケシの手によるパンチの効いたR&B歌謡"太陽の誘惑"が突出してる印象はあるものの、クシコス・ポストな隠し味が効いたアレンジが面白い"サインはV"や、いい湯加減なほのぼの清純派歌謡"愛のスキー・ロッジ"あたりはなかなか。高沢順子は、その微妙に棒読みっぽい生硬なガーリー唱法と千家和也のディープな歌詞があいまって、なんともいえない独特のダウナー世界を形成していて、キャッチーなメロディー展開を見せる哀愁フォーク歌謡"青春の一ページ"をはじめ2枚のシングルはどれも耳に残る曲ぞろい。