今日聴いたもの

The Early 70's / Steve Khun
ゲイリー・マクファーランドのプロデュースで、ブッダから出た'71年のリーダー作「Steve Kuhn」に、別メンバーでの未発表録音を追加した日本編集盤。半数の曲で本人の飄々とした鼻歌ヴォーカルをフィーチャーしたプレAOR的なジャズロック作で、グルーヴィーで時にフリーキーな演奏がめちゃくちゃヒップな1枚。疾走ジャズロックにミステリアスなジャズファンクがアダプトされる"The Zoo"に、抑制の効いたクロスオーヴァーAOR"Tomorrow's Son(Time To Go)"、不思議な浮遊感のある鎮静ラテングルーヴAOR"The Meaning Of Love"と、とにかくヴォーカル曲がどれも素晴らしい。
他に、完全フリーなエクスペリメンタル・ピアノジャズ"The Heat Of The Moment"や70年代刑事ドラマ劇伴風のエレピジャズファンクに凶暴なプレイが紛れ込む"Saharan"、ボーナストラックで、高速ドラム&ベースが煽る疾走ジャズロック"A Change Of Face"に"Last Tango In Paris"の同じく疾走テンポなカヴァーなんかも最高。