今日聴いたもの

御身 onmi / 寺尾紗穂
'07年。ユーモラスで切ない歌詞が猫好きを悶絶させるアーシーなピアノバラード"猫まちがい"が素晴らしい。以前聞いた「愛し、日々」があまりピンと来なくて、自分の中で勝手に「方向性は支持するけど楽曲の魅力はイマイチなヒト」のカテゴリに入れてしまっていたのを猛省。爽快な風街ピアノポップの"かくれてないで"や、洒脱なラテンロック"ねえ、彗星"、モロに大貫妙子っぽいメロディーが炸裂する"指"など、やはりどう聞いてもティンパン系女性SSWなテイストに満ち満ちているんだけど、それでも単にフォロワーとは言い切れない独得な文学少女的な佇まいに今はすごく惹かれる。
風はびゅうびゅう / 寺尾紗穂
'08年。簡素なピアノ弾き語り曲が大半を占めるなか、おもむろに始まるバンド編成のシティポップ"何時か幾つかの色"の印象が鮮烈で、そこから"yuraruyuruyura"、"答え"と続く、グルーミーで思索的な雰囲気の流れがお気に入り。さらに文学色が強まった印象で、曲によってはメッセージフォークみたいな耳ざわり。でも、どちらかといえば前作くらいの軽やかさがあった方が好みかも。