今日聴いたもの

Bo Diddley Is a...Songwriter / V.A.
Aceのポップス作曲家シリーズ、ボ・ディドリー編。オールディーズ〜MOR色の濃かったこれまでの諸作とは毛色が違い、今回はビート・バンドによるカヴァーを中心にしたロックンロールな選曲で、ひたすらごきげんな1枚。さりげなくアニマルズの怪作"The Story Of Bo Diddley"が選ばれているのも憎い。
そのアニマルズの曲も含め、やはり何と言ってもトレードマークのボ・ディドリー・ビート楽曲群の印象が鮮烈で、イギーポップとイグアナズによる"Mona"、ラウドな轟音ガレージ・アンサンブルで聞かせる"You Don't Love Me (You Don't Care) / The Birds"、ゆらゆらしたアシッド感漂う"Pretty Thing / The Pretty Things"など、立て続けに聞くうち、改めてこの独得な浮遊感のあるリズムの麻薬的な魅力に取り付かれてしまう感じ。
とはいえ、他にも多彩な曲調が散りばめられていて、GS風なグルーヴィー・ビートナンバー"I Can Tell / Johnny Kidd & The Pirates"や、ハードボイルドなスローブルース演奏をドタバタしたリズムがドライヴさせる"I'm A Man / John Hammond"、'63年録音にして並み居るガレージバンドたちのカヴァーを蹴散らす狂騒的なアレンジにシビれる"Who Do You Love / Ronnie Hawkins And The Hawks"あたりは本当に最高。久しぶりに聞いた"Road Runner / The Zombies"や"Pills / New York Dolls"、"Mama Keep Your Big Mouth Shut / Dr. Feelgood"といった個人的なクラシックスの数々にも胸が躍った。