今日聴いたもの

Dave Mackay & Vicky Hamilton / Dave Mackay & Vicky Hamilton
'69年。洒脱なMOR男女デュオ然としたソフトな歌声と対照的に、異様にグイグイ迫ってくる気迫のこもったジャズ/ジャズサンバ演奏が格好良い。とはいえグルーミーな美メロ曲"See You Later"や涼やかなスキャット曲"Samba for Vicky"など、割とジャケの雰囲気通りのリラクシンないい曲を並べた前半から、変拍子イン・クラウドなジャズグルーヴにシタールが絡む"Blues for Hari"に、リズム・チェンジがめまぐるしいノベルティジャズ"Elephant Song"、パワフルかつアブストラクトなスピリチュアルMOR"Moon Rider"とだんだんぶっ飛んだセンスが全開になってくる構成。というわけでなんだかんだ言ってもやはりインパルス!な印象。
Rainbow / Dave Mackay & Vicky Hamilton
'70年。グッとオーソドックスなジャズ・ヴォーカル指向にシフトした雰囲気の2枚目。野心的だった前作と続けて聴くと多少刺激が薄く感じてはしまうんだけど、クールなバップ演奏にピースフルな歌声が乗る"Happying(Flip's Blues)"をはじめ、ハードボイルドなスロー曲"If I Ask You"、そしてエッジの利いたスクイーズ・ギターをフィーチャーした"Reach Out"と、こちらはところどころに置かれたブルージーな路線が魅力的。あと、ピースフルなスキャットと不穏なアブストラクト演奏が同居した"See My Rainbow"では、前作よりさらに踏み込んだプログレッシヴな感触も。以上2枚、どちらも数年前出たセレスト再発盤。