今日聴いたもの

ある春の恋人 / Minuano
新作。今回も、ソフィスティケイトされたクロスオーヴァー・アレンジに乗って、舌足らずでフワフワした少女ヴォーカルで歌われるめくるめく転調メロディーに相当ときめいた。快適なアップテンポ曲の"宵街"や"二十四時"にまずは耳を引かれるけど、聞き込むほどにハマるのが"曇りガラスに街が流れる"、"夜明けの冬"、"夢のあと"といった、ゆったりしたテンポのフォーキー・シティポップ路線で、ほのかにペットサウンズの影もよぎるグルーミープログレッシヴな音世界は、どこか白日夢のような非現実感があってとても魅力的。
シンクロニシティーン / 相対性理論
新作。Minuanoの後だと、この声色を駆使した歌唱が少し作為的に聞こえてしまうのは仕方ないかな。というか、冒頭の数曲が全く響いてこないんで、このバンドの音に飽きてしまったのかと思ってしまった。ファンキーなディスコ・ギターポップ"チャイナアドバイス"や"ふしぎデカルト"っぽい"(恋は)百年戦争"あたりからだんだんイイ感じになっては来るものの、全体にメロディーや言葉遊びのキレがいまひとつ「ハイファイ新書」には及ばないような。唯一、"小学館"が、まさにこの感じを待ってたっていう感じの中学生マインド爆発のシュールな名曲で、こういう曲があるから油断できない。