今日聴いたもの

Structure and Cosmetics / The Brunettes
'07年。ニュージーランドの男女ユニット。屈折してはいてもどこかハンドメイドなインディポップ感が漂っていた1stに比べ、この2ndではすっかり職人的なアヴァンポップ・ユニットという佇まいに。60年代の高音圧ガールポップ風の楽曲を集団コーラスで聞かせるヤング・パワーポップ"Brunettes Against Bubblegum Youth"から、ノスタルジックなヴォードビルや英国トラッドなどを織り交ぜた先の読めない展開で次々美メロを繰り出す"Stereo (Mono Mono)"、ネリー・マッケイなんかを思わせる甘酸っぱいピアノ・ポップ"Her Hairagami Set"と続く冒頭の3連発で完全にノックアウト。まるでアズテックカメラなアコギのフレーズにときめくサニー・ビート・エレポップ"Obligatory Road Song"も舌足らずな女性ヴォーカルとナヨ声男性ヴォーカルの絡みが素晴らしい名曲。
Summer Sun / Yo La Tengo
'03年。00年代以降の音源は全くフォローできてなかったんで、随分久しぶりにヨ・ラ・テンゴを聞いた気が。相変わらずのインディ・ギターロック、なんだけど全体にラウンジーなお洒落指向を感じる曲も多くて、かつて「Erector-O-Pura」あたりのメタリックなギターが鋭くうなる覚醒ギターロックを愛聴していた身としては、いつの間にかこんな風になっていたのかとちょっとした感慨に耽ったり。というか、まるっきりマンチェなファンキー・ギターロックの"Moonrock mambo"や"Let's be still"なんかを聴くにつけ、感覚が90年代のまま音楽性を広げてきてるような印象も。特に気に入ってるクラウト・ロッキンな"Little eyes"とブライアン趣味な"Tiny birds"にしても、やっぱりステレオラブやハイラマズを想起せずにはいられないし。