今日聴いたもの

Vol.2 / Anamaria & Mauricio
72年。全編、セルメンっぽい洗練されたブラジリアン・ソフトロックが満載な1枚で、でも、じゃあセルメン聞けばいいや、ってならないのは、どの曲にも独特のセンスがキラリと光る瞬間があるから。ちょっと引きずるようなダウンテンポ・リズムにストレンジで甘いメロディーが乗る"O Trem Azul"、テクニカラーなストリングス・アレンジが格好良いアシッドなMORサンバ"O Galho Da Roseira"、タイトゥンアップなリズムで刻まれる軽快なギターカッティングと歯切れ良いハモンドに胸が躍る"Cara De Paquera"、少しプログレッシヴな構成のレアグルーヴ・ソフトロック"Loucura Pouca E Bobagem"などさりげない仕掛けにハッとさせられるイイ曲多数。
Galos De Briga / Joao Bosco
76年。物寂しいフォーキー・サンバ風に始まり、コーラスが加わって一気に華やかになる1曲目の"Incompatibilidade de Genios"が名曲過ぎて、これだけでもう十分満足な気分なんだけど、さらに流麗ピアノ・ジャズサンバ"Gol Anulado"に60年代ブガルー的な"Rumbando"、フリオ・イグレシアス張りに濃厚な歌を聞かせる男女デュエット曲"Miss Sueter"、哀愁漂うラテンムード歌謡"Galos de Briga"など、何気に多彩な音楽性、何より全編に散りばめられた、ブラジリアン・オーガニックとプレAORなソフィスティケーションが絶妙にブレンドされたメロディーが素敵。