今日聴いたもの

Declaration of Dependence / Kings Of Convenience
新作。音数を減らしてシンプルなフォーキー・スタイルになったアレンジが、抑制の効いたデリケートなデュエット・ヴォーカルをより引き立てているのに加え、これまでに比べて緩急をつけたポップス的なソングライティングにより楽曲の魅力が大幅に向上、次々に繰り出される胸を締めつけられるメロディーにノックアウトされる、これは珠玉の名曲集としか言いようのない感じの1枚。特に軽快なテンポの曲が続く"Mrs. Cold"から"Rule My World"の流れが素晴らしく、何故かチラホラと見え隠れするスミス〜モリッシー的なメロディーや節回しもまた新鮮。
The Young Lovers / The Young Lovers
09年。ジャジーでラウンジーな方向性を追求したHerveの新ユニット。90年代のクラブ音楽を、ギラギラでアッパーなMachines Don't Careとはまた別な側面から総括したような内容で、ディティールは結構面白いんだけど、そのスムースな音作りのせいかついつい聞き流してしまう曲が多いのも事実。ミニマル・ハウスにジャジーなネタを強引にコラージュした"You Make Me Dizzy"に"Love You Madly"、グニャリと歪んだ音像が最高なエクスペリメンタル・ハウス"Shake off the Ghosts"など、やはりこの人はざっくりとラフでちょっと狂ったトラックの方が魅力的。