今日聴いたもの

Soft Soul Transition / SST
LAの3人組による70年の激レア盤。アルバムを通して、フォークロックにマージービート、バブルガムポップ、時にガレージ、ノーザンソウルと、いろいろな表情を見せる多彩なソングライティングが魅力なんだけど、特に"Gotta Move Along"に"She Came Back"、そしてモンキーズの"I'm A Believer"など、ラウンジーなソフロ・ボサ路線が最高で、なかでも冒頭のラテンジャジーなナヨ声ハーモニー・ポップ"Soft Soul Transition"は、久しぶりにキレのあるソフトロックを聞いた気分になるキラーな傑作。他にもハーパース的な急速調室内楽ポップ"I'm Coming Home"やグルーヴィー・ガレージな"Move It On Down"、そしてさりげない転調が冴えてさらに洒脱さが増しているボーナストラック群など充実の1枚。
Babadu ! / Babadu
こちらも激レアらしい79年のハワイアンAOR盤。イントロのフルートのフレーズだけで胸を締めつけられデリケートなナヨ声メロディーが流れ出した瞬間に即死のソフィスティケイテッド・チューン"We're Not to Blame"から、同じく軽やかに舞うフルート・イントロに胸が踊るギターカッティング系アップ・ダンサー"Words to a Song"と続く冒頭の2曲が素晴らしすぎる。ビッグバンドなホーンをフィーチャーしたジャジーAORやドラマティックな歌謡AORみたいな路線も悪くないものの、やはり快適ウォーキングテンポのスティーヴィー系メロウソウルフルAOR"Forget Leaving"やレムリアの"All I've Got to Give"といった、エレピがきらめきフルートが舞うクロスオーヴァーAORのクオリティが圧倒的。