今日聴いたもの

AQUA NOME / EPO

「Peach」が出た後、新作リリースがピタッと止まって気がついたらもう10年。とはいえ、久しぶりのアルバムも「Wica」以降のスピリチュアルでエコロジカルな世界を踏襲、さらに深化させた珠玉の曲ばかりで、一聴、シンプルなフォーキー・アレンジで、実は相当凝った楽曲の数々が素晴らしい。"100gの金と綿"の寓話的な世界に、肌寒くも暖かいボサ・ナンバー"春の水"、そしてエキゾティックな"サイレントソング"や軽快アコースティック・スウィングな"でも生きている"など、痛みと優しさに満ちた「うた」と繊細なメロディーに胸が締め付けられて、じわっと泣けてくる。ニューエイジで壮大トラッド・フォーキーなスキャット曲も、本来なら自分にとってはかなり苦手な部類の音のはずなんだけど、コーラスワークの凄さに圧倒されて飛ばさず聴いてしまう。