今日聴いたもの

Los Angeles / Flying Lotus
08年。妙に不規則でミニマルなリズム・アレンジが落ち着かない気分にさせるダウンテンポブレイクビーツで、1曲1曲が短いせいか、ちょっとつかみどころがないというか、いくら聴いても聴いた気がしない感じというか、でもとりあえず全体的にスペイシーでダビー。冒頭からずっと不穏な雰囲気で進行しつつ、地を這うようなムードとキラキラしたシンセの対比が鮮やかな"Beginners Falafel"や、急に視界が開けるようなアップテンポ曲"Comet Course"みたいな曲も交えて、一貫してダウナーながらある意味おもちゃ箱をひっくりかえしたような賑やかな展開。特に"Riot"、"GNG BNG"、"Parisian Goldfish"と続くワサワサ、ドタバタした流れがイイ感じ。終盤に並んでるヴォーカル曲はひところのトリップホップみたい。
Hercules and Love Affair / Hercules and Love Affair
08年。DFAのグループで、いかにもニューヨークな音、というかStrutのコンピ「Disco Not Disco」そのままな世界。クールなNWディスコ・ファンクに乗ってAntony And The JohnsonsのAntonyがヴィブラート・ヴォイスを聞かせる"Time Will"、"You Belong"、"Raise Me Up"といった曲群の、アーサー・ラッセルの音楽にも通じる怪しくて不安定な雰囲気がやはり印象的だけど、淡々としたファンク・ビートとノスタルジックなスウィンギン・ホーンの組み合わせがユニークな"Hercules Theme"、脱力系のナヨ声エレポ・ディスコ"This Is My Love"、男女デュエットで聞かせるアルバム髄一のポップソング"True/False, Fake/Real"あたりのキャッチーな曲もイイ。