今日聴いたもの

Lost Soul Gems / V.A.
こちらも日本編集の'70年代レア・ソウル・コンピ。メロウでグルーヴィーなノーザン・テイストのグループ編とちょっとディープでサザン寄りのソロシンガー編の2枚組。Disc1ではやはり5曲収録されてるUjimaの存在感が際立ってて、ソウル・モードのスタカンというかモッドなフリーソウルというか、おそろしく渋谷系ど真ん中な疾走トラック"I'm Not Ready"に高揚感に満ちた熱血ノーザン"I'm Gettin' Hip (To Your Ways & Actions) "、イントロでズンドコ歌謡ディスコかと思わせて歌になると洗練されたフィメール・ソウルでビックリな"A Shoulder To Lean"、ジャジーなピアノがハードボイルドなファンキー・ニューソウル"Somebody Tell That Girl That I'm Gone"と、やたらとバリエーション豊かでしかもイイ曲ばかりなのが最高。
他にもナヨ声ファルセットとダイナマイトなバリトンのダブルリード体制がイカすLove Committeeのマイナーとメジャーを行き来するドラマティックな哀愁ミッドテンポ・ソウル"Darling Come Back Home"、流麗フィリー・ミーツ・カンフー・ディスコという感じの独特なコンセプトで迫る"Samson"と夢見るようなチェンバロ入りフォーキー・スウィート"Sad Faces"とのギャップが強烈なEbony, Ivory & Jade、ジェントルで甘いハーモニーとデスパレイトな泣き節絶唱リードが織り成すヘイゼアロンリーガール系バラード"I'd Like To Say I Love You / The Elusions"、塩辛いヴォーカルでピリッと締めるDyanamicsと、快適なアップテンポからロマンティンクなスローバラードまで緩急自在な編集が絶妙なうえ、どの曲も高水準でキャラの立った曲ばかりで素晴らしい。
はじめはdisc1と続けて聴くとちょっと取っ付きにくく感じたソロ編のdisc2は、しかし何回か聞いてるうちに体に馴染んできてどの曲もジワジワ好きになってくる感じ。最初は冒頭のメロウなフィメールMORソウル"You Made A Believer Out Of Me / Bettye LaVette"や、ワウやファズギター、哀愁ストリングスにフリューゲルホーン、おまけに白鳥の湖みたいなメロディーの引用などを駆使して劇的に進行する"If You Gotta Break Another Heart / Troy"や女性コーラス隊による下世話なコーラスワークにときめく歌謡ディスコ"Give It Up / Heywood Cash"といったド派手な曲に惹かれたけど、だんだんBill CodayやRick Sheppard、Jackie Mooreといった人たちの、快適なミッドテンポに乗っていなたくも甘いメロディーをシャウト、というスタイルがすごくお気に入りに。