今日聴いたもの

Out My Window / Koushik
08年。Stones Throwから。90年頃のシューゲイザー系英国ギターロックを思わせる、エコーの効いたヴォーカルがフワフワ漂う感じの楽曲とザックリしたヒップホップ・ブレイクやレアグルーヴなアレンジ・センスの組み合わせがちょっと新鮮で、マイ・ブラディ・ヴァレンタイン並にメロディーがキャッチーだったらかなりインパクトがあったかも。心地良いアコギ・カッティング入りのリードトラック"Be With"のほか、クロスオーヴァー系のトラックメイクと楽曲との微妙なギャップがイイ感じの"Coolin"、マンチェなファンキーロック"In A Green Space"、フォーキーなサイケポップテイストの"Out My Window"あたりがお気に入り。ベストトラックはコーラージュ的なオモシロ展開を見せる"Bright And Shining"。
There's Me and There's You / The Matthew Herbert Big Band
新作。冒頭のソウルフルな60年代風ガールポップ"My Story"が最高。アルバム全体はシアトリカルな女性ヴォーカルと集団コーラスをフィーチャーしたミュージカル風の楽曲がズラリと並ぶ構成で、大仰さがちょっと重たく感じるところもあるんだけど、生音によるビッグバンドスウィング演奏とサンプリング音、電子音が不思議な絡みを見せるアレンジはやっぱり面白い。スペクタクルなジャングル・スウィング大曲"The Yesness"、目まぐるしい展開の中にひっそり現れるキャッチーなメロディーが素敵な"Battery"、パーカッシヴなミュージカル・スウィングに流麗ハーモニーが乗る"Regina"と続くあたりのめちゃくちゃ高密度な流れが凄まじい。ダークアンビエント風に始まりやはり予測不能な展開を見せる濃縮ミュージカル"Breathe"、チップチューンっぽいイントロから切ないオーケストラル歌曲にアダプトされる"One Life"も名曲。