今日聴いたもの

Subway Silence / Giovanca
先行シングルの洒脱なMORピアノ・ポップ"On My Way"を聞いて、アルバムも丸ごとベニー・シングス直系かと思ってたら、意外にも今どきのフィメールR&Bっぽい雰囲気。リンダ・ルイスやミニー・リパートン、あるいはそのチルドレン的な女性R&Bシンガーのようなキューティ・メロウな音楽性で、すごくFMフレンドリーというか、全体的につい聞き流してしまいそうになるクセのないスムースさはちょっと物足りないかも。ただ、ベニー・シングス流R&Bという趣の"Joyride"、"Hypnotize"、"Moving Me"、"Stay Together"あたりは、よく聴くと凝ったアレンジやメロディー展開があちこちに仕掛けられててさすがにキャッチー。日本盤ボーナス曲のベニー・シングスとのデュエット曲"Here To Stay"もイイ曲。
Snowflake Midnight / Mercury Rev
新作。メロウなナヨ声で歌われるフワフワした芸風はあんまり変わってないものの、いつの間にかテクノ〜ブレイクビーツ色を強めて、スペイシーなサイバー・サイケ・ポップとでも言うべき音楽性に。ピンクフロイド「狂気」を思わせるトライバル感が心地良い"Snowflake in a Hot World"、小技やギミックの効いたアレンジが秀逸な浮遊感のあるエレポップ"Butterfly's Wing"、アンビエントとハンマービート、インディ・ギターロックが同居した"Senses on Fire"と、混沌とした音楽要素がコンパクトにまとまった冒頭の3曲がイイ感じ。"People Are So Unpredictable (There's No Bliss Like Home) "や"Dream of a Young Girl as a Flower"など、ちょっと笑ってしまうような大仰なドラマティック・アレンジが施されたな長尺曲では産業系ハード・プログレ一歩手前の感覚も。