今日聴いたもの

ZAZOU BEST / ZAZOU
90年に発表した2枚のアルバムからのベスト。ズッシリと重たいマシン・ビートとエレクトロなシンセ音、そして曲によってはハードロッキンなディストーション・ギターが空間を埋め尽くすハードなブラコン・ファンク〜ニュージャックスウィング・サウンドと、それに真っ向から拮抗する濃厚なヴォーカル。シングル曲の"愛しの帰国子女(MODEST)"をはじめ、楽曲自体にどこか70年代のソウル/ファンク的な匂いがあるせいか、クレイジー・ケン・バンドとの断絶はそれほど感じさせない、というかこんなCKBもイイかも。めまぐるしい間奏のアレンジが最高なストレート・ファンク"Down Town Express"やゴージャスな女声コーラスが気持ち良いミッドテンポのアーバン・メロウ・ファンク"ラヴ・コミュニケーション"とかかなりカッコイイ。そしてブラコンをベースにしつつも、合間に置かれた、アコースティックなボサ歌謡"狂った太陽"、ハードな打ち込みビートに乗ってフィフス・ディメンションしてしまう強引さが素敵な"橙色の時間"、アッパーなラテン・グルーヴ歌謡"ノイローゼ・ベル"といった渋谷系センスの楽曲群は完全に後の姿を予見させる感じ。