今日聴いたもの

The Idiots Are Winning / James Holden
06年。ポストパンク期のエレクトロニクス系ニューウェイヴやノイズ系を思わせる、ハンドメイドなエクスペリメンタル感覚がちょっと懐かしい気分のイギリス産テクノ/ハウス。ゲーム音楽っぽい音色のコミカルなミニマル・テクノがいつの間にかチェンバロ・デラックスな展開を見せる"Idiot"をはじめ、グリッチーなミニマル・ハウスにコミカルで不気味な変調ヴォイスが絡む"Lump"やメタルパーカッション系インダストリアル・ノイズをテクノ化したような"10101"など、地味にヘンテコなトラックが多くて、じっくり聞いてるとなんとも不可解な気分に。
Vulnerabilia / My Computer
02年。物寂しい爪弾きギターとヴォコーダー・ヴォイスと言う組み合わせが面白いイギリスのフォークトロニカ/ブレイクビーツ・デュオ。アシッドなプログレ・フォークにヒップホップっぽいブレイクビーツを無理やりアダプトさせたような1曲目の9分超え大作"All I Ever Really Wanted Was a Good Time"と、メランコリックなハーモニー・フォークがやけに自然に激アッパーなテクノに変貌する"For Somebody Else"のインパクトがとにかく強烈。
アルバムを通して、どれもこれも一筋縄ではいかない展開を見せる曲ばかりで、出だしの雰囲気とかけ離れた結末を迎える曲が多いんだけど、それでいて、スピリチュアルなフォーキー・ブレイクビーツ・ソウル"Rope"にメロウなフォーキー・エレポップ"Vulnerabilia"など、純粋にイイ曲が多いのが素晴らしい。