今日聴いたもの

LOVE LETTER / 曽我部恵一
05年。1曲目、ファンキーな青春ギター・ロックが突然ハードコア・パンクになる珍しく強引な展開の"バタフライ"に笑った。2曲目以降もモータウンやハードロックなど、結構意表を突かれる曲調が続くけど、甘酸っぱくてメロウなバブルガム・ロック"ねむれないあの娘のために"あたりからは安心して聞ける王道な楽曲がズラリ。サマーソルジャーな"吉祥寺"や切ないフォークロック"ぼくのBabyによろしく"とか、むしろ作風がサニーデイサービス時代に戻ってるような印象も。激しいビートと下世話なメロディーがイカす歌謡ロック"セブンティーン"がイイなあ。
失点 IN THE PARK / ECD
03年。ジャズやソウル・テイストのある意味オーソドックスな作りのヒップホップなんだけど、やけにモコモコした音質に、無造作なモロ使いサンプル、そして見え隠れするアヴァン感覚などが、ハードボイルドで不穏なムードを醸し出す1枚。グルーヴィーなベースラインとヒステリックなサックス、調子はずれのハワイアン風ギターによるアンサンブルがシュールな"EVIL EYE"、ジャズスウィング演奏をズタズタにするブレイクコア風トラック上に笑点みたいな呑気なサックス・フレーズが漂う"迷子のセ−ルスマン"、B級活劇映画サントラ風の"1999"に"貧者の行進(大脱走pt.2)"など、リリックも含めて一貫して不穏でダウナーなトーンでありつつ同時に奇妙なユーモア・センスも。ディスコ・ソウル路線の"DJは期待を裏切らない"はキャッチーな名曲。