今日聴いたもの

ナイトクラブの片隅で / 平岡精二とブルーシャンデリア
70年。ヴァイブ奏者で作編曲家のヴォーカル・アルバムで、肩の力の抜けた中性的なハイトーン・ヴォイスで囁くように唄うラウンジーなムード歌謡集。全編で聞こえる流麗なヴァイブと柔らかなアコギのカッティングが気持ちイイ。軽妙なラテンムード歌謡"たばこの煙"、クールジャズ・ミーツR&Bな"謎の女B"、メロウなハワイアン歌謡"よう子ちゃん"など、昭和40年代的なウィットに満ちたオリジナル曲が最高。ソフトロック・ヒッピーズ再発シリーズの1枚。
時計も止まったままだから / 石津善之
74年。こちらはネイキッド・ライン再発シリーズ。やはり喫茶ロック・コンピで知ったSSWの73年盤。結構パワフルで朗々と唄うタイプのヴォーカルで、コンピに収録されていた軽快メロウ・フォーキー"とおり雨"みたいなプレ・シティ・ポップ風の曲よりはオールドタイミーなフォーキー・スウィング調の曲が目立つアルバム。ブルージーなギターを絡めて洒脱にスウィングする"月が雲にかくれる様に"や、のどかなカントリー・フレイヴァーと洗練されたメロディーが同居する"君がいてぼくがいて"とかイイ感じなんだけど、やはり重厚でスペーシーなシンセをフィーチャーした"ぼくだけ残して"や、ソフト&メロウなバラード"ピエロ"みたいなクロスオーヴァー路線に惹かれてしまう。