今日聴いたもの

Trojan Calypso Box Set / V.A.
大量に出てるトロージャンの3枚組コンピ・シリーズの中でも異色のカリプソ編。Disc1と2は60年代から70年代かけてのUKおよびジャマイカ産カリビアンミュージックをスカやメントなども織り交ぜてごちゃ混ぜにした選曲で、陽気にスウィングするホーンが気持ち良い南国歌謡でいっぱい。
たまらなくメロウで切ない"Kitch, You So Sweet"、軽妙ジャジーなピアノが最高な陽性ナンバー"Neighbour, Neighbour"、ちょっとマリアッチっぽくも聞こえる"Love In The Cemetery"など、Lord Kichnerの曲はさすがにどれもイイけど、他にLord Creatorの中東っぽいエキゾティック・ナンバー"Big Bamboo"と軽やかな鼻歌ヴォーカルが粋な"Paint Up, Clean Up Time"、Nara DeanやMarva Mooreによるキュートなフィメール・カリプソ、プレ・ラヴァーズ的な雰囲気もある"Nice Time / Phyllis Dillon"あたりもかなりお気に入り。朴訥としたおとぼけ系ヴォーカルが大勢を占める中、ハイテンションなシャウトが異彩を放つ"Village Ram / Mighty Sparrow"もさすがの存在感。インストではやはりドレミの歌を猥雑なスカ・アレンジでカヴァーした"Do Re Mi / Mighty Vikings"が抜きん出てるけど、"Savito / The Undergrounds"あたりのルーディーでお洒落な雰囲気もイイ感じ。
50年代音源で固めたDisc3は、洒脱なカリビアン・アコースティック・スウィングの連発で、ある意味Disc1や2より洗練されてる印象。特に、タイトルに反してグルーミーなムードがたまらない"Calypso War"、クールなラテンジャズ・スウィング"Brownskin Girl"をはじめとしたThe Mighty Terrorの曲が最高。他にクールジャズ・ミーツ・カリプソな"Teddy Boy Calypso (a.k.a. Bring Back The Cat-O-Nine) / Lord Invader"やスティールギターに和むまったり系クルーナー"Belinda / Lord Ivanhoe"など。