今日聴いたもの

寺内タケシの真相〜Progressive Terry ! / 寺内タケシ
ヘヴィーなロック色の強い楽曲を中心に、いわゆるテケテケ・ギターのイメージを逸脱する野心的なエレキ・ミュージックの数々を集めた67年〜74年の音源コンピ。エクスペリメンタルな雅楽って言う感じのイントロからニュー・ロック風テケテケ・インストに突入する"羅生門"、疾走感満点な三味線との異種格闘インスト"津軽じょんがら節"、果ては現実音を使用して座禅の様子を再現した10分間のミュージック・コンクレート"無"など、日本の伝統芸能とエレキの過激なフュージョン。ただ、面白いんだけどちょっと重量感がありすぎるこれらの曲よりは、後半に並んでいる肩の力の抜けた小品群の方が聞きやすいかも。60年代サイケ・ポップっぽいウエスタン・ロックの"ユニヴァース"や、ペリキン風の呑気でファニーな電子音楽がファンキーに展開する中国歌曲カヴァー"喜洋洋"、コミカルで格好良いエレキ浪曲"新説国定忠治"、スペイシーなハワイアン"ブルー・スター"とか。ブリッジの「音楽の基礎研究」シリーズ。