今日聴いたもの

Crossed Fingers / D-Day

スタジオ録音をコンプリートしたDisc1と未発表デモを中心としたDisc2の2枚組編集盤。「AMUSEMENT PARK」に収録されてた"ジェリー・ビーン"と"In The Midnight Hour"を聞いて、こんなにキュートなポップスを演る弾けたバンドだったのかと驚いたけど、初期シングルなどは、やはり記憶どおりのポストパンク/ネオサイケな音楽性。しかしそんなサウンドにアイドルみたいなキュートなヴォーカルが同居してるのがなんとも不思議で、特に中期以降の板倉文がプロデュースした楽曲群なんかはポストパンク・アイドル歌謡とでもいうべきかなり独特な世界。プレ「AMUSEMENT PARK」という感じのドリーミー・ポップ路線の”Peaches”に”NOSTALGIA”、蒼いネオアコ感とファンシーな少女趣味が融合した” Yacht Harbour”、同じくネオアコ的なボッサ歌謡”わたしの昼と夜”、ちょっとダビーなエフェクト入りのナレーション物”Sweet Sultan”あたりがお気に入り。初期シングル曲ではドゥルッティ・コラムっぽいギター･インストにかなり入り込んだひとり芝居が乗る” KI・RA・I”がインパクト大。Disc2の未発表のデモを聞くと、まさに｢AMUSEMENT PARK｣と地続きのポップな曲が並んでいて、切なくて爽快な疾走ナンバー”Kiss Me At The Garden Gate”、グッと歌謡曲寄りに振れた”a slice of the night”やエレポップ的なギターポップ解釈の"シェリーにくちづけ"なんかは完成形を聞いてみたかった。