今日聴いたもの

日本ROCK名盤COLLECTION - Early '80s Masterpieces / Various Artists
「日本ROCK名盤COLLECTION」というCD再発シリーズの、多分サンプラー盤。なので結構バラバラな音楽性の曲が一緒くたに収録されてるんだけど*1、コレが以外に気持ちイイ編集。パンク/NW系がしばらく続いた後シティポップ系ニューミュージックに行って、そこからディスコやフュージョンを挟んで、最後はハード・ドライヴィンなロックンロール連発、という流れが妙に自然で、センスの良いDJの選曲みたいにも聞こえたり。特に冒頭、ボウイ〜アナーキープラスチックスという流れが最高。
初聴きモノで良かったのは、ハイトーンなヴォーカルが印象的なパワーポップ・チューン"マリー / ピンナップス"、"こっちをお向きよソフィア"みたいなメロディーのファンキー歌謡ロック"悲しきコケコッコ / クラウディ・スカイ"、ブラスロックっぽいホーン入りのルパン系メロウ・グルーヴ"パラダイス / 奥慶一"、ラウドでキャッチーな"ロックンロール・ドライブ / バウワウ"など。あと、サディスティックスってあんまり熱心に聴いてなかったんだけど、久しぶりに聞いたら筒美京平のオリエンタル・ディスコ歌謡みたいでイイなあ。
恋のハレルヤ / 黛ジュン
67年。一人GSナンバーと外国ポップスのカヴァーで構成された1st。"恋のハレルヤ"のサビの一人デュエット状態はやっぱりカッコイイ。他のオリジナル曲はタイトル曲に比べるとおとなしいマイナー調の哀愁ビート歌謡が多いんだけど、間奏でいきなりファンキーになる"恋の季節"とか切ないメロディーにグッとくる"好きなのに好きなのに"、ホーンとファズギターがご機嫌な陽性ナンバー"つみな人"あたりは結構好き。
カヴァー曲のうち3曲を筒美京平が編曲してて、サイケなオーケスラル・ポップみたいになってる"キャント・バイ・ミー・ラヴ"や軽妙なラ・バンバ風"ツイスト・アンド・シャウト"とか面白い。まあ、でも一番キャラクターに合ってる感じなのは"ダンス天国"かな。
Wayfaring Strangers - Ladies From the Canyon / Various Artists
Numero Group編集、米国のマイナーな70年代フィメール・フォークを集めたコンピ。爪弾きギターやピアノ中心の簡素な演奏をバックに、抑制の効いたメロディーを呟くように囁くように歌うクールでグルーミーな女性フォーキーが中心で、ほとんど全曲好きな感じ。
中でも素晴らしいのが、ネオアコっぽいクールさを湛えたインテリジェント・フォーク"A Special Path / Becky Severson"(一瞬で終わってしまうのがまたたまらない)、浮遊感のある室内楽フォーク"Sunlight Shadow / Linda Rich"、男女ヴォーカルが対位法スタイルで必殺メロディーを聞かせるピアノSSW風の"Eternal Life / Shira Small"、キュートでミステリアスなオルゴールっぽい雰囲気のこれもピアノSSWっぽい"Maybe In Another Year / Jennie Pearl"、頼りない歌声が醸し出す儚い雰囲気がたまらない囁きフォーク"Rain / Marj Snyder"。

*1:1.IMAGE DOWN / BOOWY 2. アナーキー・シティ / アナーキー 3. TOP SECRET MAN / PLASTICS 4. 昆虫群 / ハルメンズ 5. ひょっこりひょうたん島 / THE NO COMMENTS 6. マリー / ピンナップス 7. 悲しきコケコッコ / クラウディ・スカイ 8. トゥナイト / 杉真理&レッド・ストライプス 9. すてきなトランスポーテイション / 西慎嗣 10. パラダイス / 奥慶一11. ノー・エグジット・ラブ / 森園勝敏 12. 香港戀歌 / Sadistics 13. ネプチューン / 渡辺香津美 14. レモン・ティー / SONHOUSE 15. ロックンロール・ドライブ / バウワウ 16. DOUBLE DEALING WOMAN / MURASAKI 17. I CAN'T BE SATISFIED / WEST ROAD BLUES BAND