今日聴いたもの

超時空コロダスタン旅行記 / アポジー & ペリジー
84年。細野晴臣がプロデュース、YENレーベルの面々が参加したアルバムで、あの頃のテクノ・ポップな音が満載。越美晴が歌う、同時期のアルバムの延長線上のキュートなテクノ・ツイスト歌謡"アニマロイド・MVII"と、少年合唱団の丁寧な歌唱がメロディーのキャッチーさを浮き彫りにする、同じく越美晴作の"逆さ賢人・イーガス"の2曲はかなりグッときた。テストパターンのドリーミーなテクノ・ポップ・インストもイイ感じ。シングルの2曲もすごくポップなんだけど、"月世界旅行"の戸川純の歌声はいつ聞いても不安な気持ちに。
恍惚の世界 / 池玲子
71年。当時のアダルト歌謡のヒット曲をカヴァーしたアルバム。三沢郷の手になる、ヴァイブやフルートを使用した軽ラテンなアレンジはかなりお洒落なんだけど、執拗にフィーチャーされる濃厚なため息やあえぎ声があるゆる曲を淫靡に変えてしまう。さらに歌と語りを行き来する変幻自在な歌。冒頭、"女はそれをがまんできない"でいきなり異世界に放り込まれて呆然としていると、歌詞に関係なくメチャクチャ退廃的なムードを醸し出す"よこはま たそがれ"、何故か男がスキャットする"夜明けのスキャット"、鞭打ちっぽいパーカッション入りのエキゾティックなSM歌謡"恋の奴隷"など、次から次にスゴイのが。ここまで面白いお色気歌謡って初めて聞いたかも。ある意味、極北。
Rhythm Cafe / Rhythm Cafe
シアトルの男女デュオの84年盤。爽快なアコギのカッティングやキラキラしたアルペジオが気持ち良いフォーキーAORを中心に、ほんのり産業っぽいハード路線なんかも織り交ぜた構成。洗練されたメロディのラテン・フォーキー"Valley Island"、ポストパンク的な張り詰めたネオアコ感にときめく"Lonely Driver"、ソフトなハーモニーの繊細フォークAOR"Ballad Of Bristol Bay"、ネオアコの瑞々しさとAORなメロウさが絶妙なバランスで同居した疾走チューン"Sunshine Lady"といった、甘い男性ヴォーカル曲が特に素晴らしい。アンニュイでハスキーな女性ヴォーカルも悪くないんだけど、時々カントリーっぽい歌い回しがちょっと気になって・・・。セレスト再発。