今日聴いたもの

You Don't Have To Be A Baby To Cry / The Caravelles
60年代英国のガールポップ・デュオ。63年のアルバムにシングル曲をプラスしたEMレコード編集盤。柔らかい音色のジャジーな演奏に、儚く漂うようなウィスパリング・ハーモニー。いわゆるオールディーズ的な曲が多いんだけど、この涅槃のようなドリーミー感はあまり他に類を見ないかも。急速テンポのカントリー調スウィング・ナンバー"Gonna Get Along Without Ya Now"、ウッドベースが気持ち良いリズムを刻む"My How Time Goes By"に"Half As Much"、心持ちビートが強調されて、メロディにフックが効いた"Don't Blow Your Cool"や"I Was Wrong"などイイ曲がたくさん。終盤のシングル曲では、浮遊感に満ちたテイストはそのままでマージービートしてる"How Can I Be Sure"と"I Like A Man"が最高。
Beautifully Human / Jill Scott
04年2nd。スロー〜ミディアムなテンポに乗ってスムースな歌とコーラスで聞かせるメロウR&B集。なんだけど決して金太郎飴的なアルバムではなくて、かなりバラエティ豊かな印象。クールなR&Bグルーヴが途中でフォービートのジャズ・ヴォーカルに変貌する"Talk To Me"みたいに極端な曲は少ないにしろ、どれもさりげなく趣向が凝らされたアレンジ。もうちょっとクッキリとキャッチーなメロディの曲が多いとうれしいんだけど。そういう意味でピアノのフレーズがクールな"Cross My Mind"、ニューソウルっぽい"Whatever"、ドラマティックな哀愁ストリングス入りの"Rasool"といった曲が特にお気に入り。ラストの針音ループが洒落てる。