今日聴いたもの

Let It Die / Feist
04年。エレクトロニカな感覚を兼ね備えた21世紀的な女性SSW作。アコギやヴァイブを中心とした音数の少ない静謐な音空間を漂う呟きヴォーカルはビュークを清楚にしたよう。ポップスのカヴァーとオリジナルが半分づつ位の構成だけど、どれもノスタルジーとテクノロジーが微妙に同居したオリジナルな世界。いきなりグッと掴まれてしまう1曲目のアンニュイなボサ・フォーク"Gatekeeper"をはじめ、AORっぽい"One Evening"、清涼オルガン入りのミニマル・ボサ"Leisure Suite"、メランコリックなスロー・バラード"Amourissima"などフックの効いたキャッチーなメロディ・センスが素晴らしい。カヴァーではディスコ寄りMORポップスを再構築したような"Inside Out"(ビージーズ)、エレクトロなフレンチポップ"L'Amour Ne Dure Pas Toujours"(フランソワーズ・アルディ)が出色。
Enter The Umod / Umod
04年Sonar Kollectiv盤。ノイジーでミニマルな変則ビート上にフュージョンっぽいメロウなシンセが乗っかる異形のクロスオーヴァーブレイクビーツ。スクラッチとオリエンタルなシンセフレーズが絡み合うヒップ・ホップ・トラック"Still Afraid"、アグレッシヴなエレクトロにフッとキャッチーなヴォーカル・フレーズがサンプリングされる"Cowboy Lovin'"、印象的なギターリフが曲を引っ張る"JUST4FUNKSAKE"など。ガツンと来る曲はないけどジワジワ効いてくる感じ。