今日聴いたもの

扉の冬 / 吉田美奈子
73年のアルバムにライブ音源3曲を追加した03年再発盤。これは高校生くらいの頃に聞いていまいちピンと来なかったアルバムで、確か独特の甲高い歌声にちょっと馴染めなくて、これなら当時心酔していた大貫妙子を聞いてりゃいいやとか思ったような気がする。それ以来一度も耳にしてなかったんだけど、ティン・パン・アレイをバックに吉田美奈子が歌ってる73年のアルバムが悪い筈がなくて、今聞くと当然名盤なんだけど、メロディはイイのにちょっと曲の展開がくどいと感じる瞬間も時々ある。そういえばローラ・ニーロもそこが苦手なんだった。とはいえ"待ちぼうけ"、"かびん"、"週末"といったメロウで静謐なSSWグルーヴ・チューンはやっぱり最高。大滝詠一が乗り移ったようなヴォーカルを聞かせる"綱渡り"も面白い。
がんばれ森川君2号 オリジナル・サウンドトラック / 山口優
97年。同名ゲームのサントラ。アタタックやペリー&キングズレー風のチープ・テクノからチェンバー・ロック、ラグタイム、カントリー、ハワイアンなど多種多様な音楽を内包したトイ・ポップ/アヴァン・テクノで、ゲーム音楽と思ってそれなりの音だろうと侮っているとかなり驚く。実はこれは結構凄いアルバムなのでは。シャグスのドラムをサンプリングするようなユーモア・センスと実験精神が絶妙に同居してる。
"PiT Drive"(ギクシャクしたリズム)
"PiT Fragments"(ゆるいアヴァン・カントリー)
"PiT Tour"(ムーグ・エキゾティカ!)
"PiT Theme Again"(女声ハミング入りのヒッピー・フォーク)