今日聴いたもの

Soulful Crooner + 2

Soulful Crooner + 2

NYジャズロックグループ、ホワイト・エレファントで魅惑の歌モノを聞かせていた米国SSWの、'73年作品のRiverman Music再発盤。冒頭のアコースティックなゴスペル・ロック"Only A Human"からラストの涅槃系オーケストラル・ピアノポップ"Vine Of Virtue"まで、どの曲も格好良くてイイ曲ばかりの素晴らしい1枚。アーシーなスワンプやルーツっぽい曲をやってもあくまで洒脱な音に昇華、時にオシャレど真ん中なジャズやプレAOR曲を交える音楽性は、その歌声も相まって、どこか後のポール・ウェラーに通じるセンスを感じる。

名曲ぞろいの中でも、特に心をわしづかみにされるのは、序盤のアーシーめな空気を一変させるメロウなトーンのギターカッティングが気持ち良い、静謐洒脱なクロスオーヴァーAOR"Never Really Know"から、ハリソンっぽいビートリッシュ・スワンプ" Little Bit"、ミュートトランペット入りの浮遊感のあるアーバンジャズロック曲"Strangers"、そして再びアーシーな雰囲気に戻るしなやかグルーヴィーなファンキーロック"Take Your Time"と続く、息つく暇もない怒涛の流れ。