今日聴いたもの

幻の名盤解放歌集2011 新盛り場ブルース / 里見洋と一番星
'71年のアルバムにシングル曲や未発表曲などを追加したP-VINE編集盤。とりあえず1曲目のタイトル曲"新盛り場ブルース"からすごいインパクトで、アートロックとブガルー歌謡が混ざったような演奏に、絶唱Voと洒脱コーラスというあまりに謎すぎるキメラ状ムードコーラス歌謡に頭がクラクラ。
なかにはオーソドックスなムード歌謡もあるんだけど、ロックンロールスタイルで始まり目まぐるしく展開する"長崎は今日も雨だった"と、同じくクールファイヴのカヴァーで乾いた音色のブレイクビーツ風ビートが無理やりなリズムチェンジを見せる"噂の女"や、地味なタイトルとのギャップが激しいサスペンス映画サントラ風のソフィスティケイテッド・ムード歌謡"おもいで"など、次々に繰り出される奇形な楽曲群がやはり強烈。
追加曲もまったくテンションが落ちず、プログレ的にドラマティックなやさぐれムード歌謡"ミツコの運命"、得意のブガルー+ニューロック・スタイルの"霧の摩周湖"カヴァー、そして未発表の異色な洒脱ビート歌謡"少し時間を下さい"とか、思い切り爪痕を残される曲が多数。