今日聴いたもの

デラックス / キーヤキッス
3人組ガールグループの'01年盤。全編アッパーなハイパー・ユーロディスコ歌謡が満載で、時々モーニング娘。っぽい意匠が鼻につく瞬間もあるものの、すがすがしいくらいに突き抜けた下世話な音の洪水の中に、何気に琴線に触れるキャッチーなメロディーが顔を覗かせて、なかなか楽しめる1枚。なにより、煌びやかなフィリーディスコ歌謡"デラックス"やブルーグラス・ユーロな"Lucky Girlでいこう"などの前向きそうで結構毒を含んだ歌詞とか、B級ユーロ・ディスコな"スタンダード"や"私の彼は石油王"のナンセンスさなど、全編に漂う、不景気下のバブルミュージックならではの乾いた雰囲気がカッコイイ。
Gleam & Squeeze / KAN
'01年。1曲目のメロウなクロスオーヴァー・ラップ"東京熱帯SQUEEZE"に意表を突かれるけど、これが意外にサマになっていて、几帳面に韻を踏んでるリリックも結構染みる。ヒドすぎるC調歌詞が最高な疾走ピアノ・パワーポップ"Superfaker"に、ちょっと下世話な哀愁グルーミー歌謡"カラス"、中期ビートリッシュなオーケストラル・サイケポップ"CLOSE TO ME"、そして、もろにマッカートニーなロンサムフォーキー"Tiny Song"と、メロディーのフックにグッとくる曲が続くアルバム前半のメリハリの効いた流れが素晴らしく、個人的には「テレビの中に」以来の快作という印象。ただ割とイメージ通りのピアノ・シティポップが並ぶアルバム後半はちょっと印象が薄いかな。