今日聴いたもの

Stag / Melvins
'96年。ちょっとスラッシュメタル色もあるオルタナラウドロックをメインにしつつ、ラーガで始まりフォークブルースで終わる硬軟入り混じったやけに幅広い音楽的引き出しと、先の展開が読めないひねくれたアレンジが印象的で、これまで聞く機会がなかったバンドなんだけどハッキリ言ってかなり面白い。高らかなトランペットとスクラッチノイズをフィーチャーしたファンキーなヘヴィロック"Bar-X-The Rocking M"や激烈なインダストリアルノイズに覆われたダウナー系激スロー・ロック"Goggles"、メロウなインディー・ギターロック風に始まってすぐにバースト展開、かと思うとコロッと静謐フォーキーになった挙句にムシ声サイケポップと化する"Skin Horse"、"Captain Pungent"〜"Berthas"と続く終盤のズンドコ・ハードロック・メドレーとか、不思議で格好良い曲がイロイロ。
We Are Eggsperienced / Van Oehlen
'00年。レッド・クレイオラの関係人物らしい兄弟二人組の'97年と'98年の録音物をまとめたらしいアルバム。ノスタルジックなラウンジ音楽とドタバタしたフリー感覚が同居した、徹頭徹尾チープでチマチマした曲が延々と並ぶ、何とも形容しがたいミニマル・アヴァン・ミュージック集。ついうっかりキュンと来てしまう発狂ラウンジインストの"Intro (Of the Damned)"に、ヘンな電子音とフリーキーなギターをバックにつぶやくカサコソ・コラージュ音響"Hare Krishna"、地味にバカっぽい電子ネオサイケ"Hitrocking"など、つかみどころがない独特の「コップの中の嵐」感が妙に愛しい気もする1枚。