今日聴いたもの

For the Children / Labi Siffre
74年。06年のリマスター再発盤。フリーソウルで名前を知った人なんで割とファンキーなイメージが強かったんだけど、冒頭のピアノ連打系のグルーミー・モダン・ポップ"Somesay"をはじめ、ボードビル調の"Entertainment Value"やロンサム・フォーキーな"Prayer"など、意外にマッカートニー・テイスト満載な70年代英国モダンポップ隠れ名盤という趣。軽快なアコギカッティングが心地良いファンキーロック"Odds And Ends"なんかもフリーソウルというよりどこか英国田園系のいなたさが漂う感じ。チラリとビートルズを引用したりしつつかなり凝った展開を見せるモダンポップをピアノとエレピの弾き語りスタイルで演り切るボーナストラック"So What!"もお気に入り。
Never Gonna Leave You / Maryann Farra & Satin Soul
75年。05年にビクターから「ソウル・ウォーカー」シリーズで再発されたもの。70年代半ばのブランズウィック産ソウルということで勝手に想像していた音とはちょっとかけ離れた、キラキラしたガーリー・ディスコ・ソウルの数々が最高で、これはもっと早く聞いておくべきだったと後悔。前半、冒頭のタイトル曲から"Forget That Girl"、"Do These Little Things"と続く、華麗なホーン&ストリングスとコーラスワークに彩られたNYっぽいノスタルジック・ディスコ連発に、"Stoned Out Of My Mind"の激キュートなカヴァーなど70年代スウィート系ソウルグループのガールグループ的解釈ともいえそうな後半の流れ、と微妙に色合いの違うアルバム構成も素晴らしい。