今日聴いたもの

Let's Change the World with Music / Prefab Sprout
90年代のお蔵入り作品を完成させたという新作。出だしのメロディーで秒殺の"Music Is A Princess"に"Falling In Love"をはじめ、全編プリファブな楽曲の連続で、見慣れた景色も違って見えてくる切ないロマンティックが全開な1枚。彼らのアルバムの中では「ヨルダン・ザ・カムバック」が唯一馴染みにくかった自分にとっては、ヒップホップを引用したような"Let There Be Music"や「ラングレーパーク」を思わせるミュージカル・エレポップ"Meet The New Mozart"など、ともすれば流麗さに流れそうな楽曲を引き締める、このアルバムの絶妙なエレクトロなリズム・アレンジはかなり理想的。これでウェンディの歌声が加われば無敵なのに。
Memoirs at the End of the World / The Postmarks
新作。60年代テイストのウィスパリン・ガーリー・ギターポップをスパイ映画サントラ風の意匠で聞かせるコンセプト・アルバム。エレガントなピーターガンという趣のサウンドジザメリ風のフィードバックノイズが絡むハンマービートMOR"For Better...or Worse?"や80年代フレンチポップ的なドラマティック・エレポップ"Girl from Algenib"など、ひとひねりしたフェイク感覚がなかなか秀逸で、とりわけアルバムのアクセントっぽく置かれている軽快なポップソング、"My Lucky Charm"や"Go Jetsetter"の、サスペンスフルな重厚ムードから一転して青空が広がるような解放感が気持ちイイ。