今日聴いたもの

Guilherme Arantes / Guilherme Arantes
76年。透明感のあるハイトーン・ヴォーカルが特徴的な男性SSW。70年代のポップス寄りピアノSSWとミナス系MPBが融合したような感じの爽やかで切ないMOR盤。
ホイッスルに和むギルバート・オサリバン風のほのぼのピアノSSWチューン"Descer A Serra ( Sorocabana ) "、メロウなピアノ・バラードが徐々にプログレな展開を見せる"Cuide-Se Bem"、サビの伸びやかな展開が気持ち良いアップ・ナンバー"Pegaso Azul"、キャッチーなサビのメロディーにときめくブギー・ポップ"Nao Fique Estatica"など。Som Livre再発シリーズ。
Nossa Imaginacao / Don Beto
これもSom Livre再発シリーズで、同じく男性SSW。78年。冒頭の"Long Train Runnin'"風のギター・カッティングが格好良いファンキー・ロック"Nao Quero Mais"から、ほんのりブルージーな美メロAOR"O Que E Que Eu Faco"、サビの女声コーラスがナイスな哀愁メロウ・グルーヴ"Curtindo O Silencio"、そしてタイトゥンアップ系のメロウダンサー"Nossa Imaginacao"と、いきなり捨て曲なしの息も吐かせぬ展開。
他に、ハンドクラップ入りのキャッチーな西海岸風ハーモニー・ロック"Todos Os Caminhos"、上昇気流系のアップ・ダンサー"Tudo Novamente"に"Renascendo Em Mim"や、"ジョリー"なイントロから引き込まれる絵に描いたようなメロウ・グルーヴ"Brenda"、フォーキーでグルーヴィーなブラジリアンAOR歌謡"Saber Viver "など、洗練されたアレンジや作曲センスと少し泥臭い骨太なヴォーカルが絶妙なバランスで同居した、イイ曲率の高いブラジリアンAOR傑作。
Som Okey 5 / Som Okey 5
Som Livre再発シリーズ。男性5人組コーラス・グループの69年盤で、全編を通じてオルガンの音色が気持ちイイ、昭和40年代テイスト満載なイージーリスニング・ボサ/ラテン歌謡。
前のめりなリズムが格好良い"Cantiga Por Luciana"や"Menina Mulher"といったグルーヴィー・ソフトロック路線が何といっても最高だけど、チョコのCMっぽい哀愁ボサ歌謡"O Que E Que Eu Faco"や軽妙なラテン歌謡"Todos Os Caminhos"、イン・クラウドっぽいブーガルー・コーラス・ナンバー"Tava Na Cara"など、このアルバムもイイ曲多数。ジョルジ・ベンの"Pais Tropical"やアントニオ・アドルフォの"Juliana"なんかで聞ける芸の細かいリズム・アレンジもカッコイイ。