今日聴いたもの

風・空・そして愛 / やまがたすみこ
73年1stのQ盤再発。"風に吹かれて行こう"路線の、ほのぼのとした清純フォーク歌謡群の合間に収録されてるアクセント的な曲がイイ感じ。ヨーロピアンなイントロから曲調が二転三転するちょっと凝ったアレンジの"ママレード色の恋"とか、昭和フォーティーズ・グルーヴな"暗い砂浜"など。そして、何といってもA&Mなホーン入りのボサ歌謡"ぽかんとひとり日曜日"が素晴らしい。ソフトロック歌謡というには地味なメロディ展開だけど、その抑制された淡白な感じに逆に惹かれる。まあ、"この広い野原いっぱい"みたいな曲でもキュンと来てしまう声の魅力も大きいんだけど。とりあえずアマゾンのカスタマー・レヴューに当時のファンの萌え狂いぶりが鮮明に。そうか、でも女性には嫌われていたのか。
やまがたすみこコレクション
URCシングルズ 2 / Various Artists
98年東芝EMI発売のURCコンピ。さすがに、やまがたすみこの後に聞くと随分アングラでダウナーに響く楽曲群。有名無名取り混ぜて10組のアーティストが収録されてるけど、アルバムの半数近くを占める五つの赤い風船サウンドメイクのセンスがやはり図抜けてる感じで、GSっぽいメロディーの"血まみれの赤い鳩"、単調なメロディーの繰り返しがミニマル的なフィメール・フォーク"ふる里の言葉は"、藤原秀子名義の、語り入りダウナー・ジャジー・フォーク"私の大好きな街"の3曲は特に好き。他にディープなジャパニーズ・トラッド・フォーク"お父帰れや / 赤い鳥"、女性2人のヴォーカルの絡みが素敵なカレッジ・フォーク"この広い海に / ばらあず"、清楚なフィメール・フォーク"あかりが消えたら / 愚"あたりも、最近のフォークな気分(ちょっとアシッド寄り)にジャスト・フィット。