今日聴いたもの

Fetus / Franco Battiato
72年1st。実験的な音響コラージュとイタリアらしい大らかな歌心が同居した独特のSSW盤。結構先鋭的なアレンジなんだけど多用されるアナログ・シンセのユーモラスな音色のせいか妙に人懐っこい印象を受ける。
"Energia"(エクスペリエンタルなアコースティック・スウィング)
"Meccanica"(ジャンルレスに目まぐるしく展開する異形のフォーク)
Pollution / Franco Battiato
73年2nd。アコギをジャカジャカと掻き鳴らすフォーク・スタイルはグッと後退してかなりプログレっぽくなった感じ。シンセの音色も壮大な雰囲気。文明に警鐘を鳴らすSF的なコンセプト・アルバムなのかな。クラシック音楽の引用が増えてるけど、プログレにありがちな強引さや滑稽さを感じさせず、すごくエレガントなやり方でカッコイイ。
"Il Silenzio Del Rumore"(濃縮コラージュ・インスト)
"Beta"(不気味なスキャットと流麗なピアノをフィーチャーしたフロイド風プログレ・グルーヴ)
"Ti Sei Chiesto Quale Funzione Hai?"(不思議な音響に包まれた終末フォーク)
Sulle Corde Di Aries / Franco Battiato
73年3rd。音響実験側に大きく振れたアブストラクトな1枚。タンジェリン・ドリームがラーガに出会ったような長尺ナンバー"Sequenze E Frequenze"がとりあえず強力だけど、フリーなサックスをフィーチャーしたトリップ・ロック"Aries"、女性コーラス入りラーガ・ロック"Aria Di Rivoluzion"、サイケな宗教曲"Da Oriente Ad Occidente"と4曲全て良い。